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簡易体外受精

photo 図の1の段階、つまり卵子を採取する前に 結合型エストロゲン(女性ホルモン)に加えてクロミフェン(排卵誘発剤の一種)を経口投与する方法です。
この方法は以下のようなメリットがあります。
1.クロミフェンは自分の卵巣刺激ホルモンで卵胞が発育します。
2.卵巣過刺激症候群になる可能性が極度に低く安全です。
3.穿刺卵胞が少ないため採卵時の危険性も低くなります。
4.毎日の通院は必要とせず通院日数は半分以下です。
5.費用も極力抑えております。
6.卵巣過刺激症候群も極めて少なくなります。
7.双子以上の妊娠が少ないので早産も少なくなっています。
殆ど自然分娩をされています。


詳細

自然周期の体外受精は一切の薬を使わない方法ですが、成熟し排卵直前の状態で卵子を採取しなければなりません。 これを行うためには4時間おきにホルモン検査を行い昼夜問わず採卵する必要があります。 hCGを用いて調節しましたがタイミングを合わせるのは大変した。


クロミフェン単独刺激の体外受精は通常1~4個の卵子ができ経済的、身体的負担は少ないのですが、 それまでの報告では妊娠率は10%未満で必ずしも満足のできるものではありませんでした。 妊娠率が低い原 因として注射の刺激に較べ採卵数が少なく子宮内膜が十分厚くならないことが考えられました。

クロミフェンの作用は詳しくは解明されておりませんが、内服直後より女性ホルモンを低下させる事に加えて クロミフェンが脳中枢などのエストロゲン受容体に結合し低女性ホルモン状態と錯覚を与え脳内に ある卵巣刺激ホルモンの分泌が増えて排卵を誘発すると考えられています。 卵巣刺激ホルモンは その人の脳内に蓄えられているものでそれ程多量には分泌されません。この為注射のhMGに較べマイルドな効き方をします。 卵巣過刺激症候群になることはまれです。

しかし卵胞が発育する初期の状態で女性ホルモンが低下することが後々悪い影響を及ぼすことがあります。 それは排卵時期に子宮内膜が厚くならないことと頚管粘液が少なくなることです。 人工授精や体外受精であれば頚管粘液が少なくても妊娠には影響ありませんが、 子宮内膜が薄いと妊娠率が1/2から1/3に低下することが知られています。

そこで当院はクロミフェン周期体外受精つまりクロミフェンを投与する前に女性ホルモン (結合型エストロゲン=肝臓で代謝され天然型のエストロゲンに変化する) を内服する方法を採用しています。 この方法により妊娠率は飛躍的に上昇しました。受精卵の細胞分裂を観察すると むしろ従来の体外受精より綺麗に細胞分裂することが分かりました。

自然の周期或いはクロミフェンの周期では卵巣刺激ホルモ ンは約90分に1回分泌されています。 これに対し注射による排卵誘発は自分のホルモンを抑えたうえで多量の卵巣刺激ホルモンを一日に1回うちます。 この卵子の発育環境の違いが、受精後の細胞分裂に良い影 響を与えていると考えております。

一回当たりの妊娠率についてはやはり複数の卵子を子宮に戻す事が出来る注射の体外受精に多少劣りますが、 注射は3ヶ月に1回くらいしか使用できません。(毎月使うと妊娠率はむしろ低下する為) これに対 しクロミフェンは毎月行えるため1年単位で考えた場合妊娠率は高くなります。


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